研究課題/領域番号 |
20K20763
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
大江 秋津 東京理科大学, 経営学部経営学科, 教授 (90733478)
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研究分担者 |
三橋 平 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90332551)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | 藩校 / 知識のスピルオーバー / リージョナルナレッジ / 理論の中の歴史理論 / 多層的ネットワーク / ロールモデル / アントレプレナーシップ / 組織間信頼 |
研究成果の概要 |
藩校に対する人的資本投資により形成された知識が、地域に流出(スピルオーバー)して形成された地域の知識(Regional knowledge)となり、藩校が消滅した後も地域の起業に現代にいたるまで継続的に影響を与え続けたことが示された。あわせて、藩校は外国研究の知識センターである長崎からの距離にも影響をうけていた。さらに、一度、知識がリージョナルナレッジになると、戦争などの国難においてはむしろ強化されて後世に伝えられていた。以上の研究成果は、経営戦略系でトップの国際学会であるStrategic management society の年次大会で発表し、現在、海外ジャーナルへの投稿の準備中である。
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自由記述の分野 |
組織行動論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織の遠い過去の選択が現在の組織に与える強い影響を説明する理論である理論における歴史理論に貢献をする。実証研究が少ない分野に対し、日本の歴史的データにより、過去の人的資本投資と過去の起業率を用いて起業率の地域的変動を実証した。さらに、近代化以前の学校制度の歴史的文脈と日本のデータを用いて、知識スピルオーバー理論の歴史的・地理的範囲の拡大を示して、知識のスピルオーバー理論にも貢献をする。最後に、起業家精神の地域差を説明することにより、アントレプレナーシップ論にも貢献をする。実務的貢献は、後世に伝える地域政策が、リージョナルナレッジを強化して数百年後の地域に影響を与える可能性を提示したことである。
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