研究課題
挑戦的研究(萌芽)
インハウスでの開発体制を構築し、基本的な素子製作工程を確立した。結果、直径100 um程度の単層グラフェン自立膜の製作に成功した。これは高開口効率素子の実現に向け大きな前進であった。さらには製作素子に対し音響耐性評価および透過率測定試験を実施し、直径10 um程度の単層自立膜に対しH-IIAロケット認定試験レベルへの耐性、およびC吸収端近傍を除く100-500 eV帯域にて単層換算にて期待通りの高い(>~98%)透過率を確認した。
X線天文学
高い機械強度や電磁波・流体・電子などへの高い透過・不透過特性はグラフェンのユニークな物性の一つであり、これらの特長を活かすことができれば様々な組み合わせに対し高いコントラストを可能にする広義の高感度フィルターが実現できる。これが実現できれば飛翔体搭載用素子のみならず、検出器窓やサンプル試料ホルダなど様々な地上装置への実装等が可能となり、宇宙物理学はもちろん、医学・生物学・分析科学分野等への多大な貢献が期待できる。