研究課題/領域番号 |
20K20934
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
藤谷 渉 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (20755615)
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研究分担者 |
橋爪 光 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (90252577)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | 二次イオン質量分析 / イオン注入 / 標準試料 |
研究成果の概要 |
二次イオン質量分析(SIMS)では、「マトリクス効果」を補正するために組成既知の標準試料が必要となる。本研究では、標準試料を作製するために、あらかじめ設定されたドーズ量のイオンを加速器により試料に注入するという方法に着目した。標準試料作製のための基礎実験として、炭素あるいはクロムの濃度がわかっている試料に炭素イオンまたはクロムイオンを注入し、注入したイオンと試料の結晶構造中に存在するイオンでSIMSの感度が等しいことを確認した。この結果から、SIMSの標準試料作製のためにはイオン注入は有効な手段であると結論づけた。
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自由記述の分野 |
地球化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二次イオン質量分析(SIMS)は高感度、高空間分解能を有する分析法であるが、分析対象の元素や試料によっては応用が難しい場合があった。特に、元素組成や同位体組成が装置内で分別し、その程度が試料の性質に強く依存する「マトリクス効果」により、SIMSにおいては組成がわかっている標準試料の準備が必要不可欠である。本研究では、加速器を用いたイオン注入によりSIMSの標準試料を作製する方法について検討した。結果、SIMSの感度という観点で、注入したイオンは試料に元来含まれているイオンと同じふるまいをすることが明らかになった。これは、イオン注入がSIMSの標準試料作製に広く応用できる可能性を示すものである。
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