マグネタイト微粒子を添加した嫌気・好気活性汚泥法を提案し、SBRおよび連続反応槽を用いて、合成下水の処理実験を行った。その結果、本法はCOD, TN. TP及び抗生物質の一斉除去が可能であることがわかった。嫌気・好気条件下では、マグネタイトのFe(Ⅱ/Ⅲ)の酸化還元サイクルが形成された。また、嫌気後の好気条件で生物学的な過酸化水素(H2O2)生成反応が進行し、マグネタイト触媒によるバイオフェントン反応が進行した。さらに、従来の嫌気・好気活性汚泥法と同様に生物学的脱リン反応および硝化・脱窒反応が進行した。マグネタイトの添加により、抗生物質の除去率が増加し、最適条件下ではほぼ100%となった。
|