本課題では、昆虫のメス成虫へのインジェクションによってゲノム編集を可能とする、革新的なゲノム編集法の開発を目的とした。本課題では、(1)成虫インジェクションには汎用的に用いられる市販のCas9を用いれば良いこと、(2)卵黄形成期を適切に狙って注射することにより、ゲノム編集効率を飛躍的に高めることができること、(3)遺伝子ノックイン個体の作出にも適用できること、などを明らかにした。本課題で開発した新法(Direct Parental CRISPR、DIPA-CRISPR)は、今後の昆虫ゲノムの人為操作を飛躍的に容易にするものと期待される。
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