本研究では、イネ科植物いもち病菌における小分子RNA(sRNA)の網羅的な解析を行った。その結果、16-18ntでその生成機構がDicer、またRdRPのいずれとも無関係で、AGOタンパク質とも結合しないという新奇sRNAを発見した。ノーザン解析の結果、新奇sRNAの前駆体と思われる複数の分子を見出し、多段階の反応により本分子が生成されてくることが示唆された。また、GFPを用いたレポーターアッセイを行ったが、この新奇sRNAは遺伝子サイレンシングには機能しないことが示され、RNAiと独立した機能を持つことが明らかとなった。
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