研究課題/領域番号 |
20K21414
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
並木 重宏 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40567757)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | はばたき飛行 / ハルテア / 飛翔神経叢 / ギアボックス / 神経細胞 |
研究成果の概要 |
飛行の制御に関わる神経回路として、飛翔神経叢、ハルテア神経叢に神経支配をもつ細胞の探索および解剖学的な分析を行った。これまでに特定されていなかった新しい種類の神経細胞を発見した。cWIN-IAは飛翔神経叢、cWIN-IBは飛翔神経叢に加えてハルテア神経叢から入力領域を持ち、双方とも飛翔神経叢の前方に出力していた。cWIN-IIは飛翔神経叢に入力領域を持ち、飛翔神経叢の後方に出力していた。形態学的な分析から、いずれの細胞種も、飛行の操縦に重要な役割をもつ間接飛翔筋(basalar muscle)への運動ニューロンmnb1とシナプス接続していることが示唆された。
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自由記述の分野 |
神経行動学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫は巧みな飛行能力を持ち、ハチをはじめとする飛行昆虫の研究は、ドローンの研究開発に大きく貢献をしてきました。本研究では、モデル昆虫のショウジョウバエを対象として、飛行を制御する神経回路の構造を分析しました。昆虫の神経系では、速い情報処理を行うために軸索の直径が拡大した神経細胞が使われていることがあります。今回の研究では、拡大した軸索をもつ神経細胞を、新しく3種類特定しました。それぞれ神経節の両側を接続するものであり、両半身の高速な情報伝達を担うことが予想され、飛行の制御において重要な役割を持つと考えられます。
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