東南アジア山岳部をはじめとする野生植物を多く食べていた集団では、エネルギーの過剰摂取と身体活動の低下が観察されないにもかかわらず「栄養転換」のみられる事例が報告されている。本研究では、そのような集団では野生植物およびそこに含まれるファイトケミカルの摂取量が減少したことと、腸内細菌叢の変化が原因となって非感染性疾患が増加しているという仮説を検証した。調査はラオス北部山岳部にある3村落を対象におこない、食生活と身体活動にかかわる質問紙調査に加えて、酸化ストレス/炎症を評価するためのバイオマーカー測定、腸内細菌叢の評価をおこなった。成果は5本の論文にまとめ国際誌に発表した。
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