「動物の体液は無菌的」という常識に反し、研究代表者らは海洋性無脊椎動物の体液(体腔液)に、1万細胞 /ml以上の細菌が普遍的・恒常的に生息し、それらが周辺海水や消化管等に存在しない特異微生物種であることを発見してきた。本研究はマヒトデの体液特異微生物を対象として、天然・細菌移植実験下における微生物群集構造・宿主の死亡率・行動(摂餌量)等・発現遺伝子・代謝物質の時系列解析を行った。特筆すべき成果として、マヒトデにおける環境ストレス耐性のいくつかが、体液中の特異微生物と関連するという、当初仮説が支持される結果を得ることに成功した。
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