精神疾患に対する新規機序の創薬開発は長年成功していない。特に、発達障害である自閉スペクトラム症の発症原因が不明であり、既存の背策が極めて乏しく、新たな治療法の開発が急務である。そこで本研究では、発達障害の発症原因を明らかにするため、大脳皮質発生期の誕生日タグ標識法と一細胞レベルの全脳イメージングを組み合わせて、異常な細胞群を同定することを目指した。エピジェネティクス変化により、E13.5に分化する神経細胞の大脳皮質内分布が不均一であることを明らかにした他、興奮性神経細胞よりも抑制性神経細胞の分布が大きな変化をすることを明らかにした。
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