本研究では、尿試料から簡便、安価に200bp程度のcfDNAを効率的に抽出・精製する手法を開発した。市販の精製キット(Monofas)を使用することで、500μL尿中に存在する6000コピー(12コピー/1μL)程度のDNAの抽出が5分程度で可能になった。さらに、粒子による精製と組み合わせることで、5mL尿中に存在する600コピー(1.2コピー/1μL)程度のDNAの抽出に成功した。本手法は、市販の尿中cfDNAの精製キットと比較して、短時間で簡便、安価な手法でありながら、DNAの精製効率は同等かより優れていた。本手法は、遺伝性疾患の早期発見や薬の効果の評価に利用可能であると期待される。
|