研究課題/領域番号 |
20K21517
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久保 健雄 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10201469)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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キーワード | アフリカツメガエル / 器官再生 / 再生芽 / Single cell RNA-seq / Crispr/Cas9 / Side population法 / IL-11 / マクロファージ |
研究成果の概要 |
ツメガエル幼生の器官再生能を規定する分子的要因を探る目的で、その分子基盤・細胞動態を解析した。本研究期間では、(1) 幼生切断肢芽のFGF10による形態形成能向上に関連する候補として新規なsteap4+細胞集団を見出した。(2) 幼生尾再生促進能をもつ免疫細胞と、その機能に必須な遺伝子を同定した。(3) 幼生尾再生においてはil11が必須な役割を担うが、その受容体も尾再生に重要であることを示した。(4) ツメガエルにおけるノックイン手法の確立と改良を行った。(5) サイドポピュレーション法による幼生尾再生芽の組織幹細胞濃縮分画法を確立した。各項目の研究成果はそれぞれ国際誌に論文発表した。
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自由記述の分野 |
Regenerative biology
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物の器官再生能に関する研究は、基礎生物学のみならず、将来的には臨床応用の観点からも重要である。本研究課題の最終目標は、両生類のもつ高い器官再生能を支える両生類固有な分子基盤・細胞挙動を解明することである。本研究課題ではアフリカツメガエル幼生の肢芽切断後の形態の再形成に関与する新規な候補細胞集団の同定、尾再生に必須な新規遺伝子の同定に加えて、幼生尾再生芽からの組織幹細胞濃縮分画の単離法や、ツメガエルゲノムの任意部位へのノックイン法の確立と改善と言う、将来的な研究発展の礎となる研究基盤を整備した。これらの研究成果は何れも独自性が高く、再生生物学分野において重要な貢献をなすものと考えている。
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