研究課題/領域番号 |
20K21563
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
青木 正志 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70302148)
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研究分担者 |
割田 仁 東北大学, 大学病院, 助教 (30400245)
鈴木 直輝 東北大学, 大学病院, 助教 (70451599)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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キーワード | 封入体筋炎 |
研究実績の概要 |
社会の高齢化に伴い患者数が増加している封入体筋炎 (sIBM) は中高年にみられる慢性進行性の難治性筋疾患である。sIBMの病態解明・治療開発は要介護者が増加しているわが国への貢献が大きい。高齢化に伴い増加しているサルコペニア、廃用性筋萎縮さらにはより若年発症のdysferlin異常症など筋ジストロフィーの筋萎縮病態への治療開発にも寄与しうると考えている。sIBM患者の骨格筋ではアミロイドbetaやTDP-43・FUSなどの異常凝集体が見られ筋における変性疾患と考えられる。我々は長年にわたりsIBM患者由来筋芽細胞を樹立・蓄積し、ヒト生検筋データと比較解析することで、異常凝集蛋白としてのアポリポ蛋白に注目した。sIBMでは加齢に伴い産生と排泄のバランスが崩れるという仮説のもと、特に凝集体形成蛋白の細胞・組織からのクリアランス系に着目する。独自に開発したヒト骨格筋電気収縮培養系を活用しApoEの発現上昇を確認した。さらにsIBM患者骨格筋においてApoEの免疫染色での沈着が細胞外にもおよんでいることを見出した。研究協力者・神崎らが開発した長年の筋収縮刺激の持続を再現するために培養容器に電位をかけて強制的・持続的に筋収縮を起こし培養筋線維の成熟を促すことができる電気収縮培養系を用いて細胞ストレスを負荷し内在性のApoE蛋白の細胞内凝集体形成を評価する。前段階として予備実験を行い、凝集蛋白の一つであるTDP-43の細胞質沈着を見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
sIBM患者の筋生検の施行数が少なく、新型コロナの影響もあり、筋芽細胞の回収や培養実験が予定通りに行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
ApoEと筋芽細胞の表現型について検討を重ねる。hnRNPA1変異患者iPS細胞由来骨格筋細胞の免疫染色を比較解析もする。電気収縮培養系のスクリーニング系としての可能性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの状況で細胞培養などの実験が予定より遅れ、次年度にずれ込んだ。
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