免疫ターゲッティング法という新しいDDSコンセプトの実証を行った。臨床応用が進んでいる分子標的のオフターゲット克服に有効な方法がADCテクノロジーの応用である。悪性疾患を対象にしたADCの場合には、強い細胞傷害活性(total cell kill)が必要であるが、自己免疫疾患を対象にした場合には活動性を抑制できれば強い細胞傷害活性は必ずしも必要がない。本研究はADC創薬のコペルニクス的転回にも繋げることが出来る。ADC創薬の炎症・自己免疫疾患への拡大・発展は、アンメットメディカルニーズを満たすということ以外にも、ステロイド代替薬の開発促進という面からも、その社会的メリットは大きいと言える。
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