研究課題/領域番号 |
20K21733
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 横浜薬科大学 |
研究代表者 |
三浦 伸彦 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (20229644)
|
研究分担者 |
横田 理 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (70706605)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
|
キーワード | 日内変動 / 喘息モデル / TRPチャネル / 時間毒性 |
研究成果の概要 |
先ず呼吸器におけるTRPチャネルファミリーの日内変動を解析したところ、気道や肺においてTrpA1又はTrpV1の発現量に明らかな日内変動を認めた。呼吸器系でのTrpチャネルの日内変動は報告されておらず新たな知見である。次に卵白アルブミン(OVA)による喘息モデルを構築し、喘息誘発物質に曝露する時刻をずらして喘息発作の程度を調べたところ、BALF中の好酸球数は16:00誘発群よりも4:00誘発群の方が有意に多く、誘発時刻によりアレルギー炎症性の強さが異なる可能性が示された。この結果は誘発時刻により喘息発作の程度が異なることを示唆している。
|
自由記述の分野 |
時間毒性学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喘息発作は夜間の発作による睡眠不足や概日リズム攪乱を引き起こし、集中力や生産力の低下に結びつくため、社会生活におけるQOLは著しく低下させる。喘息治療薬としては長期管理薬と発作治療薬(β2刺激薬、テオフィリン薬、ステロイド)が用いられるが、長期管理薬としても使用される吸入ステロイド薬の発がん性が疑われていることから安全な長期管理薬が必要となる。我々の検討がTRPチャネル遮断薬の喘息抑制効果に結び付けば、TRPチャネルが喘息の治療標的になる可能性が見えてくる。さらに、得られる結果は喘息のみならず同様のアレルギー疾患である花粉症とも共通することから、花粉症治療にも結び付く可能性もある。
|