これまでにも複雑流体を扱うための手法は多数あるが,基本的には流体の構成要素がマイクロメートルオーダーのものが対象である.構成要素としてより大きなスケールを含むものがあると,既存の装置ではその特性を測定できなかったり,既存の理論では観測結果と性質が合わなかったりするなどの問題がある.本研究では,より大きなスケールの構成要素を扱えるようにするための方法論を構築することで,身の回りにある(性質が必ずしも理想的でない)多様な現実的な流体をカバーするための土台を作ったことに意義がある.また,得られた手法は,映像制作だけでなく,工学等関連諸分野での物性推定や物性モデリングにも応用できる可能性がある.
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