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2023 年度 実施状況報告書

航空機ビッグデータ活用による環境低負荷な高層気象代替観測技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K21852
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

森 修一  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(大気海洋相互作用研究センター), 調査役 (00344309)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2025-03-31
キーワード航空機観測ADS-B/ACARSデータ / ビッグデータ・オープンデータ解析 / インドネシア海大陸気候 / 持続可能な高層気象観測
研究実績の概要

コロナ禍の影響等により当初計画の研究期間を延長し,以下の研究計画2項目を引き続き実施中である.
①「前年度検討したADS-B変換データ最適補正を完成させると共に,準リアルタイム補正可能とするアルゴリズムを開発し,各受信局に実装する.」
インドネシアにおける全国立研究機関/部門の国家研究革新庁(BRIN)統合により,「現場官庁」となった気象気候地球物理庁(BMKG)空港測候所への「研究用」機材の設置ができなくなった.このため当初計画を一部変更し,現地協力機関であるBRIN協力の下で,ジャカルタ,デンパサール,バリクパパンの各空港「近傍」に当研究で試作したADS-B/ACARS受信機を設置し,2年遅れで連続観測体制を構築できたところである.また,2022年度に引き続き国内3地点(横須賀,滋賀県信楽,東京都立川)における受信観測を継続し,国内評価試験も実施中である.また,それら各受信局データの公開サイトを立ち上げた.さらに,本件に関する共同研究契約を結んでいる電子航法研究所(ENRI)とデータ解析技術等について定期的な情報交換を図り,受信データの最適補正アルゴリズム開発を継続中である.
②「領域気候モデルによる観測地点毎の感度実験(ADS-B変換データ同化およびラジオゾンデ観測除去)を多数回試行し,ラジオゾンデ観測代替可能性について学会発表ならびに論文発表の上で議論を行い,その社会実装について検討する.」
上記のように,2023年度にインドネシア3空港近傍への受信機設置が完了したばかりであり,現在は現業ラジオゾンデ観測との同時同地点相互比較データを収集し始めたところである.一方で,空間的な隔たりは大きいものの国内3地点受信データと国内現業ラジオゾンデ観測との比較は順調に進んおり,同一航空機からACARS経由でAMDARへ送信している気象データとの直接比較も含め,学会発表等を通じて関連研究者との議論を進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

インドネシアにおける全国立研究機関/部門の国家研究革新庁(BRIN)統合により,「現場官庁」となった気象気候地球物理庁(BMKG)空港測候所への「研究用」機材の設置ができなくなった.このため当初計画を一部変更し,現地協力機関であるBRIN協力の下で,ジャカルタ,デンパサール,バリクパパンの各空港「近傍」に当研究で試作したADS-B/ACARS受信機を設置し,2年遅れで連続観測体制を構築できたところである.
このため,現在はインドネシア現業ラジオゾンデ観測との同時同地点相互比較データを収集し開始したばかりであり,やはり全体計画としては2年遅れとならざるを得ない状況である.

今後の研究の推進方策

2023年度にインドネシアの空港3地点近傍へADS-B/ACARS受信機の設置が完了し,やっと順調にデータ取得が開始されたところである.このため,当初予定していた最終年度2項目
①「前年度検討したADS-B変換データ最適補正を完成させると共に,準リアルタイム補正可能とするアルゴリズムを開発し,各受信局に実装する.」
②「領域気候モデルによる観測地点毎の感度実験(ADS-B変換データ同化およびラジオゾンデ観測除去)を多数回試行し,ラジオゾンデ観測代替可能性について学会発表ならびに論文発表の上で議論を行い,その社会実装について検討する.」
を完成すべく,現業ラジオゾンデ観測との同時同地点相互比較によるデータ検証ならびに品質管理アルゴリズムの改善,データ公開サイトの拡充,および当該データを用いた事例解析や気候学的解析を完成させる予定である.

次年度使用額が生じた理由

インドネシアにおける全国立研究機関/部門の国家研究革新庁(BRIN)統合により,「現場官庁」となった気象気候地球物理庁(BMKG)空港測候所への「研究用」機材の設置ができなくなった.このため当初計画を一部変更し,現地協力機関であるBRIN協力の下で,ジャカルタ,デンパサール,バリクパパンの各空港「近傍」に当研究で試作したADS-B/ACARS受信機を2年遅れで2023年度に設置した.
このため,当初は2023年度に予定していた受信機3台の維持管理や研究打合せ,関連研究動向調査等に要する旅費,データ保管用/公開用ハードディスク購入等の物品費,ならびに現地協力機関への作業委託費等(その他)への支出を,2024年度に実施する.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] 国家研究革新庁(BRIN)/気象気候地球物理庁(BMKG)/ウダヤナ大学(UNUD)(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      国家研究革新庁(BRIN)/気象気候地球物理庁(BMKG)/ウダヤナ大学(UNUD)
  • [学会発表] 航空交通管制用信号を用いた二次レーダー気象観測システムの観測点拡充,精度評価,および公開用 データの作成2023

    • 著者名/発表者名
      橋本大志,森修一
    • 学会等名
      日本気象学会2023年度秋季大会
  • [備考] atc2met Data Publication Web Site

    • URL

      https://atc2met.nipr.ac.jp/data/

  • [備考] atc2met QL Site

    • URL

      https://atc2met.nipr.ac.jp/ql/

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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