研究課題
研究活動スタート支援
本研究の目的は,現実事象の問題を確率を活用して考察する能力(確率的モデル化能力)の発達過程を明らかにすることである。結果として,まずはモデル化の視点から,確率学習の困難性を新たに特徴づけることができた。次に,その困難性を乗り越えることを目指した教授実験を行った。そして授業の有効性を検証した。また,確率的モデル化能力を構成する様々な概念の形成過程を理論的に構築し,それに基づいて現在の確率教育の改善案を示した。
教科教育
複雑化する現代社会において,不確実性を正しく評価し意思決定を行うために,現実事象の問題を確率を活用して考察する能力 (確率的モデル化能力) の育成が重要視され始めている。しかし,現在の確率教育は確率的モデル化能力を育むことができていないと批判されている。このような現状に対して,本研究は,国内外の確率教育が確率的モデル化能力の育成を目指したものへと改善されるための基礎的研究の一つとして位置付く。本研究を基礎として,社会で生きて働く力を育むための確率教育の実現が期待される。