本研究では、真偽判断における確信度が正答率を予測するというSmith and Leach (2019) の結果を、ベイズ統計モデリングを用いて再検討した。1.確信度にかかわらず正答率が一定であるモデル、2.確信度の高さが正答率の高さを予測するロジスティック回帰モデル、3.2のモデルの偏回帰係数がある分割点において変化するという3種類のモデルを比較した結果、3のモデルの当てはまりが最も良かったが、分割点や偏回帰係数の95%HDIが非常に大きいことから、確信度が正答率に影響を与えているとは言えなかった。このことから、真偽判断の際に根拠に基づいた判断を行っている可能性は低いことが示唆された。
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