熱的に安定な超電導非接触給電システムの基礎技術の確立を目的として,kHz帯における高温超電導(High-temperature superconducting,以下HTSと略す)コイルの発熱と冷媒間の伝熱特性が超電導非接触給電システムへ与える影響について検討した。その結果,HTSコイルの臨界電流値は周波数の増加と共に減少するため,HTSコイルを用いた鉄道用非接触給電システムは,数kHz周辺での動作が適していることを明らかにした。また,幅の狭いHTS線材をコイル径方向に並列配置させたコイル形状を提案し,熱的に安定となる鉄道用非接触給電システムに向けた基本的なコイル形状を明確にした。
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