本研究では、従来よりも高精度の評価が可能なin vitro評価系の実現を目指すため、形状制御した生体組織体を作製し、培養基板へ応用することを目的とした。 培養基板の形状に設計した鋳型をラットの背部皮下に埋入し、組織形成を行ったところ、鋳型設計に応じてスリット構造やマルチウエル構造など、培養基板として応用可能な立体形状を有する生体組織体が作製可能であった。作製した生体組織体上に培養細胞を播種したところ、通常の細胞培養プレートと同様の細胞形態、密度で接着し、同等の効率で細胞増殖が起こることが明らかとなった。以上から、皮下で作製した生体組織体が培養基板として応用できる可能性が示された。
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