ジャガイモシストセンチュウはナス科植物特異的に寄生する植物寄生性線虫の一種である。これは世界中のナス科植物へ多大な被害を及ぼしており、日本においても多くの被害が報告されている。Solanoeclepin Aはジャガイモシストセンチュウの強力な孵化誘因物質として同定されてはいるが、植物体から単離すること、有機化学的な全合成どちらとも非常に困難であることが知られている。そのため、生合成遺伝子・経路を解明することは、様々な面において有意義となる。そこで、本研究はsolanoeclepin Aの生合成研究の礎となりうる結果が得られたことから、植物保護などに対して大きな一歩となると考えられる。
|