カイコは高いタンパク質生産能力を持ち、組換えタンパク質を生産するための「昆虫工場」として注目されている。近年、カイコとバキュロウイルスを利用した発現系においてウイルス様粒子(VLP)の生産が行われているが、VLPの精製時にバキュロウイルスが混入する問題があった。バキュロウイルスの代わりに遺伝子組換えカイコ(GMカイコ)を用いたVLPの生産が出来れば、ウイルスの混入を無くし、VLPの持続的な供給も可能となる。このようにVLPを生産するGMカイコの作出は、ワクチン製造において大きく貢献できる可能性を持っている。
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