研究成果の概要 |
本申請は、ニホンウナギ仔魚の成長停滞の機序の理解と、それに基づいた成長指標の確立を行った。RNA-Seqにより、初期成長に重要な遺伝子を網羅的に探索した。4日間の絶食により4,133個の遺伝子が増加し5,985個が減少した。そのうち、インスリン様成長因子結合蛋白遺伝子(igfbp-1a)は、体サイズと負の相関を示したことから、成長停滞の指標として有用と考えられた。実際、通常より高水温で飼育した40日齢仔魚は対照に比べ体サイズが小さく、かつ高いigfbp-1a量を示した。このことから本種仔魚においてigfbp-1a量は成長停滞に関与する成長指標として有用と示唆された。
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