研究課題/領域番号 |
20K22604
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0604:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
折立 文子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究部門, 主任研究員 (90535303)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 混合メタン発酵 / 農業集落排水汚泥 / 食品廃棄物 / 前処理 / 貯留条件 |
研究成果の概要 |
農業集落排水汚泥(以下、集排汚泥)と食品廃棄物を原料とする混合メタン発酵の効率化を目指し、メタン発酵槽の前段に設けられた原料混合槽における原料貯留条件が原料の分解性とバイオガス生成におよぼす影響の検討を行った。その結果、集排汚泥と食品廃棄物を等量で混合した原料について、20℃で、貯留日数が21日程度までは、貯留日数の増加が原料の分解性の向上や投入VSあたりのバイオガス生成量の増加に寄与するとともに、投入湿重あたりのバイオガス生成量を減少させないことが明らかになった。
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自由記述の分野 |
農業工学およびその関連分野
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全国約5,000箇所に存在する農業集落排水施設では、維持管理費の約6割を占める汚泥処理費の削減が課題である。集排汚泥と周辺地域で発生する食品廃棄物を原料とした混合メタン発酵システムの構築は、廃棄物処理費削減とエネルギー生産を同時に実現する。本成果はそのシステムの効率化に寄与するものである。さらに、メタン発酵の効率化を目的として、従来の物理・化学的手法に比べてエネルギーがかからない「貯留」に着目した例は生ごみ単独や下水汚泥を対象とした限られた条件での報告のみであり、集排汚泥と食品廃棄物を対象に、原料の分解性を向上させるとともにバイオガス生成量を減少させない条件を明らかにした本研究の意義は大きい。
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