本研究はプロテアーゼ活性化型受容体2(PAR-2)のシグナルが癌細胞から放出されるエクソソーム内のmiR-34aの減少を介して、癌組織内への神経浸潤を促進するか検討することを目的とした。まず、PAR-2を発現するマウス肺癌細胞株LLCを用いた実験において、PAR-2の活性化は癌細胞内およびエクソソーム内のmiR-34aの減少に関わってた。さらに、LLC移植マウスモデルにおいて、PAR-2阻害剤の投与は有意に腫瘍内への神経浸潤を抑制した。以上のことから、LLCにおいてPAR-2はmiR-34aの減少に関わっており、その変化が癌内への神経浸潤を促進している可能性が示唆された。
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