研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳性麻痺は胎児期の発達する脳が侵襲を受け, 重篤な神経学的後遺症をきたす運動機能障害である。脳性麻痺児の約半数以上を早産児が占め, 早産児の脳性麻痺の主要な原因は脳室周囲白質軟化症(Periventricular leukomalacia; PVL)である。PVLは子宮内感染による過剰な炎症の脳への波及や低酸素虚血による病的ストレスが原因とされる。いまだにPVLに対する根本的な治療法はない。本研究でApoptosis signal-regulating kinase1 (ASK1)が子宮内感染に伴う過剰な炎症を惹起し、PVL発症に関与することが明らかとできれば、今後新たな治療法となりうる。
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