研究課題/領域番号 |
20K22783
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
菅田 謙治 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 特定事業研究員 (10650616)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | HTLV-1 / 高親和性T細胞受容体(TCR) / 成人T細胞白血病(ATL) / HTLV-1関連脊髄症(HAM) / HLA class-I / CD8 T細胞 / 次世代シークエンス解析 |
研究成果の概要 |
ATLの新規治療法の開発を目的とし、本研究では近年がん患者で治療成果をあげているT細胞移入療法に適した高親和性HTLV1特異的TCRの探索をシングルセル解析より得られたTCR配列を元に行った。ATL患者やHAM患者由来の検体を用いて行ったシングルセル解析結果からTCRレパトアが優位に増加しているCD8T細胞クローン由来のHLA-I拘束性TCRの配列情報を抽出した。得られたTCRをPrimary T細胞で発現させてHTLV-1抗原の探索を行ったところ、特にHAM患者由来のTCRがHLA-A*24:02拘束性Tax301-309に特異的なTCRであった。
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自由記述の分野 |
がん免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ATLに対しては化学療法やヒト化CCR4抗体などの治療法が試みられているものの、有効な治療法が見つかっていない。近年、がん患者に対して腫瘍抗原T細胞を使用した移入療法が効果をあげている。申請者は高親和性HTLV-1特異的TCRの探索を行い、HAM患者検体から7種類のHLA-A*24:02拘束性Tax301-309特異的TCRを検出した。HLA-A24陽性ATLでの優位に増加しているCD8T細胞クローンではそれらの特異的T細胞を検出できなかったことから、それらの特異的T細胞がATLの発症に寄与している可能性が示唆された。現在、得られたTCRの解析を進めるとともに特許申請を視野に研究進めている。
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