ヒト膵癌手術検体ではADM形成が癌細胞周辺で確認され、症例ごとに異なる量が観察された。膵癌内のDNAを用いた細菌叢解析ではADM量と細菌叢の種類や割合には差がなかった。一方、膵癌40症例でADMの多い群と少ない群に分類し2群間ての差を評価すると、ADMの多い群では早期に再発を来していることが分かった。In vitroの実験にてADMがOsteopontinやGalection-1を産生し、細胞外に分泌していることが明らかとなった。さらに、ADMが膵癌細胞内のAktリン酸化を促進していることが明らかになった。これらをより、ADMが癌細胞の増殖や生存への関与が示唆された。
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