ヒトへの外挿性が高い非ヒト霊長類のがんモデルを作出するために、p53を阻害する優性変異体p53CT、 Rb経路を阻害するCDK4、活性化型KRAS (G12V)、テロメラーゼ逆転写酵素TERTの4つのがん関連遺伝子を薬剤誘導性に発現するカニクイザルの作製を行い、当該遺伝子が導入された産仔を得ることに成功した。さらに、サルに腫瘍細胞を移植し、腫瘍に浸潤したT細胞からTCR遺伝子を単離し、iPS細胞から再生したT細胞に導入したところ、出現頻度の高いTCRが腫瘍細胞を殺傷できることを明らかし、この成果を報告した (Mol Ther Oncolytics. 2021)。
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