食道癌の発生に代謝を含む微小環境が悪性化の素地を形成しているのではないかと考え、解析を行った。食道の粘膜切除検体を用い、上皮内病変(Tis-1a)と粘膜下浸潤病変(T1b)の低酸素環境について免疫染色、血管、低酸素内視鏡の3つを用いて解析を行った。それぞれ、正常と腫瘍の間で有意差がるマーカー、Tis-1aとT1bとの間で差があるマーカーなどが存在したが、総じてT1aとT1bとの間に大きな差がある事がわかった。また、メタボローム解析においても、T1aとT1bとの間に差がある多数の代謝産物が見つかり、食道癌では非浸潤癌と 非浸潤癌とで代謝環境が大きく異なる事がわかった。
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