重度外傷で生じる巨大骨欠損は極めて難治性であり、患者のQOL,ADLを著しく低下させる。 現在、創外固定器を用いた骨移動術による治療が行われているが、治療期間は数カ月にも及 ぶ。本研究では自然治癒不可能なマウス骨移動術モデルを用いて注入型局所硬化ゲル(IFHG)を用いたBMP-2徐放による骨移動術における骨形成促進シーズの開発を行った。IFHG/BMP-2投与群では対照群に比して有意に新生骨量、骨塩量が多く、 骨欠損部とdicking siteともに全例に骨癒合を認めた。本研究結果から注入型局所硬化ゲルとBMP-2の併用は骨移動術における骨形成促進に有用であると考えられた。
|