経粘膜ワクチンは抗原が誘導組織を介して取り込まれ、所属リンパ組織で抗原特異的抗体産生細胞が活性化される。特異的抗体産生細胞は全身循環により粘膜局所や血液中に抗原特異的抗体を産生し2段構えの生体防御システムが作り出される。これまでに胃内や鼻腔内投与により効率的に抗原特異的抗体が産生されることが報告されてきた。しかし、高濃度の抗原を必要としたり、中枢神経に障害を誘発する危険性などが指摘されたことから、舌下投与が注目されている。本研究では舌下投与による抗原特異的免疫応答システムの解明により歯周炎や歯周炎関連疾患の発症予防、軽減効果を検証することは我が国における国民の健康増進に寄与すると考えられる。
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