口腔外科手術後のレム睡眠リバウンド発現の実験モデルを開発するため、実験動物を用いて、無処置のコントロール群、イソフルラン全身麻酔群、イソフルラン全身麻酔下で舌部分切除手術を施した群を作成し、術後の睡眠覚醒状態を70時間にわたって記録した。手術群では、他の2群と比較して、睡眠覚醒周期は維持されていたが、記録期間中の覚醒量が多い傾向を認めた。また、術後直後の暗期ではレム睡眠の発現量は低下したが、続く明期では著明な変化を認めなかった。その一方で、覚醒時のθ波活動が低下しない可能性を認めた。本実験系は、口腔外科手術における術後レム睡眠リバウンド発現や睡眠障害の動物モデルとなりうる可能性が示唆された。
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