研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、GFPラットから樹立した象牙芽細胞株と新規生体材料であるハニカムTCPを用いて、生体内で生理的に機能する極性を有した歯の再生に取り組んだ。研究期間中に、孔径75μm、300μm、500μmの直線的貫通孔を有するハイカムTCPに象牙芽細胞を含浸させ、マウスに移植した。その結果として、孔径300μmを有するハニカムTCP孔内において、Dentin Sialproteinを発現する極性を有した象牙質形成を認めた。
口腔病理学
現在の歯胚を用いた器官原基法や歯肉から樹立したiPS細胞を用いる方法では歯の再生率が低く、細胞供給源に制約があるなどの問題があり、臨床応用可能な方策は示されておらず、更なる研究の発展や、簡便で確実な歯の再生法の開発が望まれている。本研究で使用した樹立細胞株と生体材料による象牙質再生が可能となれば、数千万人と考えらる患者の潜在的な需要から新規歯牙再生法の大きなニーズを新たに創出できると考えられ、新規歯牙再生法の産業界に対する貢献度は多大であると考えられる。