本研究では心不全患者の症状の知覚、評価、対処行動の実態を明らかにすることで、症状マネジメント向上に必要な看護支援について示唆を得ることができた。 1つ目の研究では急性増悪時の症状の体験を明らかにするために、インタビューデータをテキストマイニングを用いて分析した。患者が急性増悪時に体験した症状は必ずしも医療者が用いる用語では語られず多様な表現が用いられていた。患者の体験に近い表現を用いて症状に関する教育を行うことの重要性が示された。2つ目の研究では心不全セルフケア尺度を用いて症状マネジメントの実態調査を行った。その結果、体重や症状が変化した際の評価方法に関する指導の必要性が示唆された。
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