時間遷移の情報を含む代謝経路から指標となりうる代謝物を選定した。その代謝物に関して存在しうるすべての位置異性体の標準品を有機合成し、分子構造を特定した。当該代謝物は標準品が存在するためCUMYL-THPINACAの摂取証明への利用が期待できる。さらに、今回開発した有機合成法は他の合成カンナビノイドの代謝物にも適応可能であり、波及効果が見込める。さらに合成した代謝物のin vitro薬理活性評価の結果、CUMYL-THPINACAだけではなく、当該代謝物についても薬理活性が確認された。本知見は代謝物の構造や薬理活性の情報がより明確な事件・事故の因果関係証明の一端を担う可能性があることを示唆した。
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