研究課題/領域番号 |
20K23219
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中村 英輝 千葉大学, 医学部附属病院, 看護師 (90885534)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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キーワード | 身体症状症 / 精神看護 / 認知行動療法 / 遠隔医療 / 医療経済 |
研究実績の概要 |
本研究では、身体症状症に対する認知行動療法プログラムを作成し、身体症状等の為に、外出が困難で日常生活が阻害されている患者に対して、従来の対面での面接ではなく、Teams等のビデオ会議システムでの面接による遠隔認知行動療法(vCBT)の安全性、実用可能性を確認後、有効性を検討することが最終目標である。 計画初年度である令和2年度では、これまでの先行研究および臨床報告をもとに、身体症状症に対する認知行動療法プログラムを作成した。身体症状症とは、自覚症状に見合う医学的所見がないにもかかわらず、痛みや吐き気、しびれなど多くの身体症状が長期間続き、慢性的かつ過剰に身体症状にとらわれ、その苦痛により日常生活や社会生活に支障をきたす疾患であり、有効な治療法は確立されていない。本プログラムは、身体症状へのとらわれが及ぼす悪循環を是正するための認知と行動の変容を目標に、セッション内容の構成を行った。具体的な内容としては、①アセスメント.②心理教育.③ケースフォーミュレーション.④リラクゼーション.⑤安全行動分析.⑥認知再構成である。 加えて、身体症状症を有する対象者向けのインターネット認知行動療法コンテンツを開発した。欧米では、身体症状で悩みを抱える対象者が自分自身で症状に対処できるよう、インターネットを用いたセルフヘルプコンテンツが普及しており、これを用いた治療効果研究も実施されている。本研究でも、ワークの一環としてインターネットコンテンツを用いたセルフヘルプ支援を行う予定である。研究プロトコルは千葉大学医学部附属病院の臨床研究倫理審査委員会にて申請中である。 その他、身体的苦痛症の認知行動療法を共著者として書籍に寄稿した(印刷中)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症に伴う学内活動制限等により、当初予定していたコンテンツ開発および研究プロトコルの倫理審委員会への申請が遅れたため、本研究の有効性を検証する臨床試験が開始できていない。現在、研究プロトコルは倫理審査委員会で審議中である。
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査委員会の認可が下り次第、臨床試験を開始し、本研究の有効性をパイロット・シングルアーム試験で検証を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は臨床試験開始準備に時間を要し、リクルートが遅れ、謝金の支払いが発生しなかったため、来年度、謝金等として使用して行く予定である。
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