PFASはその安定性や水や油をはじく性質から、撥水剤・表面処理剤などに使用されてきた。水にも油にも溶けやすい、かつ難分解性で蓄積性が高いことから、環境中に広範囲に存在している。健康影響が懸念されているが、代謝についても影響しうるとされる。PFASによる脂質代謝への影響の一端として、細胞内の受容体PPARaを介することが細胞、動物実験で示されてきたが、ヒトでの観察研究においても関連を示された。その結果は不飽和脂肪酸への代謝が増加しており、メカニズムに合致した。またエイコサペンタエン酸との関連も示されたことは、PFAS摂取の経路として魚介類によるものが一定の寄与があることを示した。
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