視神経損傷後に再発現したEphA5とephrinA2が、発達期と同様の現象なのか、投射する視神経再生の誘導に備えての反応なのか、再伸長した視神経のシナプス再結合を阻害する反応なのかという疑問点は、未だに解決されていない。両分子が視神経損傷後に、網膜神経節細胞と上丘の「どの部分で」、「どの程度」分布し、かつ細胞単位での「定量的な発現量」を明らかにする必要がある。哺乳類でRetinotopyを備えた視神経回路の再構築が起こらない理由、および末梢神経移植によってもRetinotopyが再構築されない理由が明らかになれば、脊髄運動系の機能再建等を含めた将来の中枢神経機能再生へと応用できる可能性がある。
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