高齢化社会の到来により、複数の慢性疾患をもつマルチモビディティ患者が増加している。一方、近年注目されている「健康の社会的決定要因」がマルチモビディティに影響を与えると考えられている。しかし我が国では、マルチモビディティの有病率や健康の社会的決定要因との関連に関する報告が極めて不十分な状況である。マルチモビディティ患者の健康アウトカム等を改善していくためには介入対象者や介入方法についてのエビデンスを蓄積することが必須である。本研究は、日本におけるマルチモビディティの有病率や健康の社会的決定要因の関連を明らかにすることで、そのエビデンス蓄積の最初のステップとなる。
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