研究課題/領域番号 |
20KK0198
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小川 渉 神戸大学, 医学研究科, 教授 (40294219)
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研究分担者 |
野村 和弘 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (70450236)
平田 悠 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (70846352)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2023-03-31
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キーワード | 運動 / 不動化 / 骨格筋量 / サルコペニア / 肥満 |
研究成果の概要 |
マウスにおいて不動化性筋萎縮の分子機構について解析した。その結果、KLF15を介した筋タンパク異化は、不動化による筋萎縮の重要な病理ステップであることが明らかとなった。不動化性筋萎縮の発症時にKLF15の下流で機能する因子を探索し、IL6を同定した。不動化性筋萎縮では、KLF15-IL6経路によるタンパク異化に続いて、骨格筋に炎症が生じて、更に筋萎縮が進展することを見出した。またこの炎症フェーズの進展にはケモカインCXCL10が重要な役割を担うことも明らかとした。骨格筋のβ2アドレナリン受容体シグナルは運動によるエネルギー代謝の亢進に重要な役割を果たすことを明らかとした。
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自由記述の分野 |
代謝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では不動化の分子機構を制御する因子としてKLF15やIL6、CXCL10などの分子を同定た。いずれの分子もその機能を抑制することで不動化による筋萎縮が抑制されることから、これらの分子は不動化性筋萎縮の有用な創薬標的分子と考えられた。IL6及びCXCL10についてはその中和抗体が筋萎縮抑制効果をもつことを見出した点は意義が深い。これらの抗体はそれぞれ、ヒトに対して臨床応用、臨床試験が行われているため、今後、創薬展開に繋がる可能性は高い。
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