研究課題
本年度も昨年度に引き続きミュンヘン工科大学のRuben Costa教授の研究室へと渡航しての共同研究を実施した。また、渡航にあたっては事前に研究内容についてオンラインでのミーティングを実施した。共同研究として末端にメトキシ基を導入した熱活性化遅延蛍光デンドリマーを持ち込み、電気化学発光セルの発光層としての適用を試みた。メトキシ基を導入するとtert-ブチル基を末端に持つ分子と比べて10倍以上の素子寿命を示すことが明らかとなった。イオン性の電解質との混合状態が改善したためだと考えられる。この結果については論文が受理された。このような結果を受けたディスカッションの中から新規熱活性化遅延蛍光デンドリマーのデザインのアイデアが生まれた。翌年度に日本で合成を行い、ドイツで評価する予定である。ポーランドのウッチ工科大学Jacek Ulanski教授とも翌年度の滞在に向けた短期間の打ち合わせを行い3ヶ月程度の学生の派遣を行った。有機EL素子のインクジェットプリントに関する検討を行ったが、装置の不備などもあり良好な素子特性は得られなかった。翌年度以降の検討が必要である。イギリスのダラム大学Andrew Monkman教授とも翌年度の滞在に向けた短期間の打ち合わせを行い2ヶ月程度の学生の派遣を行った。発光ラジカル分子の励起状態ダイナミクスの解明に向けた各種の計測を行った。また共同研究論文執筆のディスカッションを行い、論文を出版することが出来た。
2: おおむね順調に進展している
国際共著論文を2報出版することが出来た。自身の渡航と学生の派遣を行い国際共同研究のネットワークを構築出来ている。
最終年度は代表者が合計で3-4ヶ月程度の海外渡航を予定しており、各渡航先との共同研究を実施するとともに、個別ではなく各研究者をつないだ国際共同研究を実施したい。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Angewandte Chemie International Edition
巻: - ページ: -
10.1002/anie.202302550
Advanced Functional Mterials
10.1002/adfm.202302483
https://www.alken-lab.com/