研究課題
本年度行ったプロジェクトは以下のようなものである。1.人の配置と生産性:1)役員四季報の整備と日経ニーズとのマッチを通じて、役付き役員の流動性が大きいときには、次年度の雇用の変動や資本収益率の変動が大きいことを発見した。2)組織を維持するために経営者と労働者の双方が協力して努力を促す必要がある一方で、組織が非効率な時にはその組織を潰して別の組織の参入を促すことが望ましいという時に、どのような政策パッケージが望ましいかということに関する理論分析を開始した。2.人の配置と階層化:1)人の階層化:昇進とローテーションの関係に関するファクトファインディングを整理した結果、ローテーションとプロモーションのタイミングに正の相関があることを発見した。これらのファクトは、プロモーションとローテーションは同時に行われるほうが、スキルロスが少ないのであろうことを示唆している。また、会計の部長は役員になりやすいが、研究の部長は役員になりにくいことが発見された。2)組織の階層化:Takii(2008)の改定モデルを完成させ、企業活動基本調査を通じて日本企業の階層化に割り当て効果が大きな役割を果たしている可能性があることを突き止めた。3.データ構築:1)より信頼のできる大学偏差値データの整備したうえで、大学学科定員、1966年以前の入試情報、教員養成大学・短大等の追加情報を入力した。2)国交省のキャリアデータの充実をはかった。3)官民の人事データとのマッチを行うための補助データ整備を進めた。
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