研究課題/領域番号 |
21244001
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊吹山 知義 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60011722)
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研究分担者 |
若槻 聡 金沢大学, 数物科学系, 助教 (10432121)
桂田 英典 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80133792)
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
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キーワード | 整数論 / ジーゲル保型形式 / 跡公式 / 次元公式 / ヤコービ形式 / 微分作用素 / 超特異アーベル多様体 / ゼータ関数 |
研究概要 |
研究代表者は、1. 領域の制限に関してよい振る舞いをするジーゲル保型形式上の微分作用素とそれを特徴付ける球関数、球多項式の研究(D. Zagierと共同)、2. 関連するホロノミー系微分方程式の研究(落合啓之、葛巻孝子と共同)、3. レベルが平方因子を持たないヘッケ型離散群に関する低いウェイトの2次ジーゲル保型形式での、佐武コンパクト化の境界への一般ジーゲルファイ作用素の全射性の証明(S. Boechererとの共同)、4. 3次元主偏極超特異アーベル多様体のモジュライの既約成分の交差の状況の4元数的エルミート群のアデール群の算術による特徴づけ(F. Oortと共同)、5. ジーゲルモジュラー群などの離散群におけるVII型などのいくっかの共役類の大域局所理論とジーゲル保型形式の跡公式への寄与の明示的計算(若槻聡と共同)、6. 次数2で指数2のヤコービ形式の加群の明示的構造定理、7. 指数1のときのWitt作用素の全射性、などについての部分的ないしは最終的な定理を得た。また、岩堀部分群に関するジーゲル保型形式のフーリエ係数に関する共同研究をC. Poorと開始した。これらの研究のため、延べ5回の外国訪問、9回の国内出張を通じて成果発表、研究討論などを行った。また、これまでの研究のいくつかをとりまとめ、論文投稿を行った。研究分担者も業績リストのごとく、当課題について、しかるべき研究を進展させた。連携研究者落合理等が主催する第17回整数論サマースクール「1進ガロア表現とガロア変形の整数論」の会場費および旅費の一部等を負担して、この分野の研究のとりまとめに寄与したほか、国際研究集会等に外国人を4名招聘し、連携研究者もあわせて、広く研究討論した。
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