研究概要 |
1専門職としての教員の職務綱領の研究 一般に専門職が成り立つ条件は,1)体系的な理論を持っていること,2)権威を持っていること,3)社会的に認められた特権を持っていること,4)倫理綱領を持っていること,5)文化を持っていることの5つだと言われている(A.グリーンウッド)。今年度の研究では,企業倫理研究の第一人者である新田(北大)が中心になって,専門職として大学教員が満たすべき条件を明らかにし,職務綱領として構造化した。 2新任教員のためのワークショップ型研修の再設計と試行 大学の教員を養成するための教員研修には以下の3項目の内容が含まれていなければならない。 1)教員の義務および特権にかかわる行動規範及び倫理綱領を含む職業規範 2)教育目標分類学,一般的な学習方略,評価の理論などの基礎的・体系的な教育理論 3)担当分野に即した新しい学習方略および教育技術 今年度の研究では,教員に採用される際に身に着けることができるよう新任教員研修のプログラムに1)2)を組み込んだ。また,新しい教育技術(e-ラーニング,クリッカー)を導入し実施した。次世代の新任教員研修プログラムを作る検討を行った。 3世界の大学におけるティーチング研修の基礎的研究 北米の様々なタイプの大学におけるリサーチ・ティーチングバランスを調査し,この地区の大学においてリサーチもティーチングも高い水準に維持されている仕組みを調査した。さらに,最近すさまじい速さで教育改革を進めている韓国,中国,インドネシア,シンガポールなどのアジア諸国の大学を調査した。
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