研究課題
基盤研究(B)
本研究課題において、Bi2212固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯レーザーの実現に向けて、以下のようなブレークスルーがあった。【1】テラヘルツ電磁波放射の"高バイアス条件":ギャップ電圧をほぼ保ちながら電流がゼロに近づくバイアス領域での一桁強い放射を観測。【2】"HOT SPOT"の出現:接合中心部が超伝導遷移温度以上に加熱する現象を観測。【3】周波数可変性の発見:"HOT SPOT"の加熱により共鳴箱である超伝導体の実効サイズが変化して共鳴周波数が350~ 750GHzまで53%変化する現象を発見。【4】放射波の狭線幅~ 23MHz :"HOT SPOT"の加熱により接合間を抵抗でシャントしたのと同じ効果が生じ、接合間の結合が強まり、コヒーレンスが格段に向上。以上のように、この3年間で固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯発振素子の特性は格段に進歩させると同時に、今後さらに強度・可変周波数特性・狭線幅といった特性を向上させていくために必要な発見を次々に行った。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (48件)
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