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2009 年度 実績報告書

ビタミンB6の抗腫瘍作用に関する基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 21380083
研究機関広島大学

研究代表者

加藤 範久  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (20144892)

研究分担者 矢中 規之  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 准教授 (70346526)
松原 主典  広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90254565)
キーワードビタミンB6 / 抗腫瘍作用 / DNA microarray / SPI-3 / 大腸 / オートファジー
研究概要

1) ビタミンB6(B6)の抗腫瘍作用が何故に大腸で顕著に現れるのかという疑問を解明するために、マウス各組織のB6代謝物(pyridoxal 5'-phosphate : PLP)と食餌B6量との関連性について調べた。その結果、食餌B6量に最も顕著に応答する組織が消化管(小腸、大腸、胃)であり、ついで脾臓、肺、腎臓、脳の順であった。意外なことにこれまで最もよく研究されてきた肝臓や筋肉については変動は少なかった。一般に、PLP濃度の低い組織ほどPLP濃度の変動は大きかった。この結果は、何故にB6が大腸がんの発症と密接な関係にあり、他の臓器のがんとの関連性が少ないのかという疑問を説明している。
2) B6摂取による大腸組織の遺伝子発現変動についてDNA microarray法を用いて網羅的に調べた。その結果、B6摂取により発現が減少する因子SPI-3(serine protease inhibitor clade A member 3N)を単離した。さらに、ヒト結腸がん細胞HT-29細胞にTNF-alpha刺激した際に、SPI-3mRNAが増加し、B6はNF-kBの活性化抑制を介してSPI-3mRNAの発現が抑制されることを明らかにした。さらに、FLAG-tag Ub安定発現HT-29細胞株を樹立し、B6はIkBのユビキチン化を抑制することを明らかにした。
3) B6によるオートファジー抑制機構にmTORやCa channelの関与の可能性を検討した結果、これらの可能性を支持する証拠は得られなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ビタミンB6のがん予防研究の新展開2010

    • 著者名/発表者名
      加藤範久
    • 雑誌名

      ビタミン 84

      ページ: 17-20

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒタミンB6摂取による大腸における遺伝子発現調節作用2010

    • 著者名/発表者名
      矢中規之
    • 学会等名
      日本農芸化学会2010年度大会
    • 発表場所
      東京大学駒場(東京都)
    • 年月日
      2010-03-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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