| 研究概要 |
環境保全型農業を営むラオスと,ラオスに隣接し生物相が類似するが,おもに農薬に依存した慣行型農業を営むベトナムで,農生態系およびその周辺環境の昆虫相を比較し,顕著な違いを見いだした.とくに,北部ラオスからは農生態系周辺からもサシガメ科,ナガカメムシ科,アザミウマ科,ジョウカイモドキ科,ヒメバチ科,カマバチ科などの多数の潜在的捕食・捕食寄生性天敵を含む新種や新記録種の昆虫を発見記載した.さらに,雑草の生物的防除資材として有望だが,近年,農薬などの影響で絶滅が危惧されているゾウムシ科を中心とした植食性甲虫が北部ラオスで多数見つかったことは特筆すべきである.
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