研究概要 |
本研究は、3年間の期間の中で、次の点を明らかにするものである。 (1) 先進事例調査を通じて既存の方法論およびプログラムを批判的に乗り越える方法論を明らかにする (2) プログラム設計・開発・評価を通じて、本プログラムに求められる要件を明らかにする。 (3) 授業での活用を通じて、実証的にプログラムの有効性を明らかにする。必要に応じて改善を行う。 本研究では、まず定性的な分析を通して、これまで明らかになっていなかった国語科における「見ること」「見せること・つくること」の領域の解明を試みてきた。 28の指導案(低学年11、中学年8、高学年9)から、評価規準項目として、268(低学年83、中学年92、高学年93)を抽出した。ラベル名については,「見る」領域においては、64種類(低学年30種類、中学年16種類、高学年18種類)、「見せる・つくる」領域においては、64種類(低学年27種類、中学年18種類、高学年19種類)が付与された。次に、同じラベルが付与された評価規準の学習場面のデータを相互に比較しながら関係性を検討し、低学年9、中学年10、高学年10のカテゴリーと29の到達項月及び67の下位項目(低学年22,中学年19、高学年26)を生成した。さらに、このカテゴリーおよび到達項目について、2つの方法で妥当性を検証することができた。これをもとに、授業モデルがある程度明らかになったので、22年度は、「授業実施ガイドブック」「素材コンテンツ」の開発に着手する中で、特に、上記の(2)について明らかにする。
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